モバイルデータ通信ならWiMAX?イーモバイル?

モバイルデータ通信の種類

モバイルデータ通信で用いられる無線通信がどのようなものか・・・というと、現在、日本国内で利用可能なモバイルデータ通信は、3Gという規格と、WiMAX(ワイマックス)という規格が主流となっています。

3Gは、携帯電話・スマートフォンで使用されている規格であり、現在の携帯電話のキャリア(通信事業者)は全てこの3Gの電話回線を利用しています。そのため、各キャリアでもモバイルデータ通信サービスを提供しているのですが、この場合3Gを利用しているということになりますし、また、他の事業者がキャリアの回線を利用する場合も3Gということになります。ちなみに、3Gのモバイルデータ通信事業者は、NTTドコモ・ソフトバンクモバイル・au(独自規格のcdma2000を展開)・イーモバイル(ソフトバンクの回線も利用)・ウィルコム(ソフトバンクの回線を利用)・日本通信(NTTドコモのFOMA網を利用)となっています。

この3Gというのは、第3世代移動通信システムのことを言い、ITU(国際電気通信連合)によって定められているIMT-2000標準に準拠したデジタル携帯電話の総称です。一部は改良型のTDMA方式(1つの周波数を短時間ずつ交代で複数の発信者で共有する無線通信に使用されている方式の一種)を利用しているものの、基本的にはCDMA方式(符号分割多重接続とも呼ばれ、複数の発信者へ音声信号をそれぞれ異なった符号で乗算、全ての音声信号を合成することで1つの周波数を使用して送る方式)が採用されており、高速なデータ通信・マルチメディアを利用した様々なサービス・コンテンツの提供が可能となっています。特徴としては、携帯電話回線ですから、インターネット・メール以外に電話も使用することができますし、基地局が日本全国に数万局あるため、無線を飛ばせる範囲が数百m~数kmあり、ほとんどの場所で使用することができます。また、通信の際にパケット料金が発生するのも3Gの特徴です。

また、3Gの他にもLTEというものがあります。携帯キャリアのテレビコマーシャルや広告などで見聞きしたことがある方は多いと思いますが、このLTEはLong Term Evolutionの略であり、そして3Gの拡張版に位置付けられています。データ通信をより高速化した規格で、正確には3.9Gとなります。「あれ、4Gではないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、LTEは3.9Gなんですね。4GはLTE-Advancedという規格が該当します。LTEを4Gと称していることもありますけどね(ちなみに、LTEを4Gと呼ぶことは公式に認められているようです)。このLTEの特徴は、やはり3G以上の高速通信が実現している点であり、家庭向けのブロードバンド回線(ADSL・光回線など)とかなり近い通信速度と言っても過言ではありません。

そしてWiMAXは、元々高速なブロードバンド通信のためにつくられたものなので、高速データ通信に特化している一方で、電話回線を利用することはできません。また、高速モバイルデータ通信の各種類のなかで、唯一、通信時にパケット規制がかかっていないため、パケット料金が発生しません。このWiMAXのモバイルデータ通信事業者には、UQコミュニケーションズが挙げられます。auのスマートフォン端末の一部には、WiMAXが搭載されている機種がありますが、実はUQコミュニケーションズがauのKDDIグループ傘下であるために、WiMAXを搭載させることが可能となっているようです。

もう少しWiMAXについて説明すると、WiMAXは、Worldwide Interoperability for Microwave Accessの略であり、無線通信技術規格の1つです。WiMAXは、本来は中長距離エリアをカバーするための無線通信としての目的を持っていたため、アクセス網は、Wireless MAN(Metropolitan Area Network)と定義されており、人口の少ない地域、光回線・メタル回線などの高速通信回線の敷設やADSLなどの利用が難しい地域での接続手段として期待されている他、高速体通信用の規格としても策定されています。また、WiMAXは、異なった機器間での相互接続性を確保するために、IEEE802.16作業部と、業界団体のWiMAX Forumによって規格の標準化が現在進められています。WiMAXは、電波が届く場所でさえあれば広い範囲に渡って利用することができ、外出先・移動中であっても、高速インターネットを楽しむことができます。更に、有線ではなく無線ですので、例えば自宅のどの部屋にいても、庭であても、WiMAXを設置するだけで、どこでもインターネットを利用することができます。特徴は、ワイヤレスで超高速通信が可能・通信料が安い・超高速エリアが全国区・・・といったところでしょうか。

これらをまとめると、モバイルデータ通信の種類は、大きく2つに分けることができます。スマートフォンのデザリング、そしてルーターを用いたモバイルデータ通信です。先程の種類で当てはめると、全者のスマートフォンのデザリングには3GやLTE、4Gが該当し、後者のルーターを用いたモバイルデータ通信にはWiMAXの他、イーモバイルも該当します。一応、他にも、パソコンに直接接続するUSBタイプ・データカードタイプも存在するのですが、現在の主流からは外れています。どうしても端末1つしか接続することができないので、あまり需要がないんですね。やはり、複数の端末に接続することができるルーターやスマートフォンのデザリングの方が便利ですから。なお、デザリングというのは、スマートフォン・携帯電話を中継点にして、パソコン・タブレット端末などをインターネットに繋ぐことができる機能のことを言います。

なお、先程、WiMAXについて触れましたが、なかには「WiMAXとWi-Fiって一緒ではないの?」という方もいらっしゃるかもしれません。WiMAXもWi-Fiもどちらも無線・・・つまりワイヤレスでインターネットに繋げることができますし、通信速度も速く、またなんとなく名称も似ている?(Wiが両方付いているくらいですが)と、同じものと考えている方、また違うものとはわかってはいても、どう違うのかはわからない方・・・は少なくないと思います。もちろん、WiMAXとWi-Fiは同じものではありません。

Wi-Fiというのは、無線LAN通信の機器間の相互接続性を認証されていることを示す名称です。わかりやすく言えばブランド名のようなものですね。無線LAN製品の互換性を検証するWi-Fi Allianceという業界団体が名付けたものであり、無線の規格ではないんですね。先程から頻繁に登場しているLANというのは、ローカルエリアネットワークのことで、ローカル=局地的な、エリア=場所という意味ですから、つまり局地的な場所のネットワークを無線で繋ぐ存在として、現在最も一般的なものとされているものがWi-Fi…ということになのです。ワイヤレスですが、局地的という言葉からもわかる通り、特定のある場所でのみ利用可能となりますから、例えば3Gのような広いエリアで自由に使えるというわけではなく、Wi-Fiの電波が届いている一定範囲内でのみ通信することができるのです。

このWi-Fiを使用するためには、自宅であれば、自宅で使っている光回線やADSLなどの固定回線のルーターを無線LANルーターに替えることで、電波の届く範囲内でのみWi-Fiを使用することができます。つまり、Wi-Fiというのは、あくまで無線LANルーターまでの通信を行っているだけであり、その先は、光回線やADSLなどの固定回線を利用しているんですね。固定回線が元となっているわけですから、当然、Wi-Fiはモバイルデータ通信ではない、ということになります。

また、屋外でWi-Fiを使用することもできるのですが、その場合は2つの方法が存在します。1つ目は、公衆無線LANサービスを利用する方法で、ファーストフード・新幹線内などの様々な場所で公衆無線LANサービスが提供されており、その無線を利用してWi-Fi通信でスマートフォン・携帯電話・パソコンなどをWi-Fiでインターネットに接続するのです。公衆無線LANサービスは、無料のもの、有料のもの、また会員登録を必要としているもの・・・など様々なサービス形式があります。2つ目は、それぞれの携帯電話キャリアが提供している小型Wi-Fiルーターを使った方法です。小型Wi-Fiルーターは3G回線をWi-Fiに利用するために必要な機器であり、この機器を使用すれば、キャリアの3G回線の提供エリア内であれば、どこでもWi-Fiを利用できるようになっています。しかし、その場合は、あくまで3G回線を利用して行うものなので、環境によては通信速度が遅くなってしまうこともありますし、別途契約が必要となりますので、そのコースの料金が比較的高めだったり、または帯域制限があったり・・・というデメリットもあります。

その一方でWiMAXは、携帯電話のように電波が提供されているエリアであれば、どこでも自由に利用することができます。Wi-Fiのような局地的な場所でのみ利用できるというわけではないんですね。更にWiMAXは、WiMAXルーターという小型ルーター形式で主に提供されているのですが、WiMAXルーターは小型Wi-Fiルーターと似ているものの、WiMAXのルーターは、携帯電話用の3G回線ではなく、データ通信専用回線を使用しています。ですから、WiMAXは3Gとも違うものなのです。WiMAXはアクセス範囲は幅広く、技術的には後発であるものの、無線LANが進化した存在となています。しかし、WiMAXの使われ方としては、通話することはできないにも関わらず、携帯電話に近いのです。

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